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小売業の品管
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ビブリオ

この季節、生鮮魚介類からビブリオがサクサクと・・・今年はなんだか検出率が高いような・・・・例年通り、V. fluvialisがよく出ています。
しかし、腸炎ビブリオを公定法どおりに試験する事は可能なんでしょうか?試験法の図解ではアルカリペプトン水のMPN3本法で、3つに区切った1枚の平板に画線するようになっています。が、ご存知のように夏場の水産品を塩分2~3%のアルカリペプトン水で増菌してやると V. alginolyticusあたりが情け容赦なく増えてきて、目的の菌の検出を妨害してくれます。このやり方で、独立したコロニーを得られる人は ネ申 様…・・当方の腕では無理だろうと、試験管1本当り2枚の平板を使用しています。時間をかけて画線できるなら、1枚でも十分…・かも知れない…・
しかし、それでもV. alginolyticusが邪魔です。酵素基質培地を使えばいいんですが、TCBSであればその他のビブリオV. cholerae,non-O1/O139 V. cholerae、V. vulnificus、V. fluvialis、V. mimicus、V. furnissii なんかもまとめて押さえられます。
必要な場合は公定法で行うとしても、当方の場合、生鮮魚介類の試験結果のほとんどは、自前のインストアの仕入れや衛生管理に使われているので、その部分は自主検査との割り切りで、独自の試験法・基準でおこなうことにしました。過去、テナントの寿司で“やってしまった”事があるので、生食用生鮮魚介を含む加工品、惣菜も試験の対象にしています。

その1 アルカリペプトン水の塩分を低くする
BAMでは、アルカリペプトン水の塩分濃度は1%ですが、新細菌培地学講座の培地の試験法とアルカリペプトン水の部分を参考に、0.85%まで低くしてみました。単純に生食水の塩分濃度です。腸炎ビブリオの発育は遅くなるでしょうが、それでもV. alginolyticusより速やかに増えてくれるはずですし、培地学講座に記載のアルカリペプトン水の塩分濃度は0.5%です。0.5%も塩分が無い刺身で食中毒が発生することを考えると、妙に納得。
手持ちの野生株で 100mlのアルカリペプトン水にV. alginolyticusを4乗個、目的の菌を3乗個添加し回収試験を行った結果が下の写真です。0%ペプトン水では生えないV. parahaemolyticus(これ以外に3株使用しましたが同様でした)、V. fluvialis、V. vulnificusも、いい感じで生えてきてくれました。うまいことV. alginolyticusが押さえられています。
vparahaemolyticus

左が3%NaCl加アルカリペプトン水から、右は0.85%から画線したもの。
ちょっと濃すぎました。緑の培地に緑のコロニーは写真写りが悪い…


vparahaemolyticus2

同じものをクロモアガーに画線したものです。


vfluvialis

これはV.fluvialis。同様に左3%右0.85%です。
左でfluvialisの独立したコロニーは2つほど。右はほぼfluvialisの純培養状態です。


vcholeraenon-O1

V.choleraenon-O1です。これもfluvialisと同様。


vvulnificus

これはV.vulnificus。ちょっと濃すぎた・・・昔は、ビブリオ ブルニフィカスと呼ばれていましたが、いまは人食いバクテリア、ビブリオ バルニフィカスなんて言われていますね・・・・

その2 定量ではなく定性
グラム当り100が基準ですから、それ以下で管理していれば行政の収去検査でも問題は発生しません。しかし、MPNには信頼限界があります。食品衛生検査指針のMPN表を見ると、グラム30未満で管理すればいいか…MPN表によって計算法が違い、値が異なってくるので、食品衛生検査指針に基づくことにしよう…・すると、ポアソン分布で…・およそ0.18グラムあたり陰性であればいい…・というわけで、0.2グラム当たり陰性であれば、自主基準合格としてしまいました。

その3 培養前のpH調整
生菌数や大腸菌群の試験が終わった後、ストマッカー袋に残った検液に10倍濃度のアルカリペプトン水を加え1mol NaOHでpH調整(比色法で9.2)し培養しています。酢の物、寿司、マリネなどは、アルカリペプトン水がたちまち酸性になってしまう・・・・pHは、あわせやすいように、ペプトン水に指示薬を加えています。これでビブリオ(腸炎ビブリオだけでなく)が陽性になれば警戒警報発令・・・・・テナント、インストアに注意喚起を行います。

0.2グラム試験するときも、9mlの希釈水に検液を加え、10倍濃度のペプトン水10分の1量を添加するといったやり方です。
しかし、相変わらずTCBS平板は大量に使用します。培地をケチって分離に失敗すると、さらに一日余計にかかるし、使用する平板も通常1枚では済まなくなるからです。よって夏場は大変…・・
さらに、"コレラ用の血清の期限がはるか昔に切れてるよ~~!!"なんて事態が数年に一度は…・・
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