小売業の品管
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kumamusiです。 某小売業で、品質管理をやってます。 コメント、リンク歓迎です。

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加温染色

昔は日水から芽胞染色用に「ステイナー」というキット(というか、色素をろ紙にしみこませた物)が販売されていたのですが、現在では自家調整するしかありません。
染色液の作り方は「図解臨床細菌検査:坂崎利一」に詳しく出ています。
マラカイトグリーンを乳鉢に入れて、少量の水を加えて気長に擂り潰します。最終的に5%の濃度になるように補水して、その後ろ紙でろ過し、密栓して保存します。こうしておくと培地を自家調整する時も使えたりして・・・・実際、グラム染色に慣れてくれば芽胞も見分けがつくので、芽胞染色は新人さん以外、滅多に行うことはありません。
で、染色はグラム染色と同様、菌をスライドグラスに固定し、マラカイトグリーン溶液をたらして(のせてと言ったほうが正解か)加温します。ピンセットや試験管鋏では不安定で、炎が当たるところまで染色液がたれてしまうと厄介なのでコルネット鉗子は必需品でしょう。ここの加温の方法がキモです。バーナーの炎を高さ2センチ位まで絞って、炎の先っちょで全体が均一に加温されるようにします。加温しすぎて、染色液の水分が飛んで乾燥した染料がこびりつくと、後の水洗が面倒・・・・また、一気に加温するとスライドグラスが割れて飛び散り、後始末が面倒です。沸騰して泡立つことが無いよう緩やかに加温し、湯気が立ってきたら炎から離し、20秒ほど放置。更にもう一度同じ加温を行います。

・・・・模範的な染め上がりを期待する場合(というか、染まりが悪い場合)特に根拠はなく個人の思い込みですが、染色液を捨てて、もう一度新しい染色液をのせて、同様の加温染色を行なっています。

その後水洗。グラム染色の後染色を行い検鏡します。スライドガラスが濡れているので、染色液をのせた後、一回捨てて、もう一度染色液をのせるようにします。

B.thuringiensisの結晶体毒素の染色も似たような手順です。結晶体毒素を発生させるには、調査・研究なら長時間培養しても問題はないでしょうが、通常のルーチンワークでは時間が限られています。芽胞や結晶体毒素を産生させるには、栄養豊富でない培地が好ましいとされているので、当方では、Nutrient Agar(普通寒天ではありません)を使用し一晩培養後、72時間常温放置して染色します。

染色液は0.5%フクシン溶液かBuffaloBlackを使用していますが、BuffaloBlackは酢酸とメタノールが含まれていて、これを加温するので臭いがツライ・・・しかし、なんだかわが社の皆さんは、こちらが好みのような・・・・
フクシン溶液は20mlのエタノールに0.5gのフクシンを溶かした後100mlになるよう補水し、ろ紙でろ過します。

染色はスライドグラスに菌を火炎固定した後、メタノールをかけて30秒静置。しかし、1分ほど置いたほうが、結晶の形がしっかりするような・・・・・これも思い込みです。メタノールを使用するので、換気は良くしましょう。
その後、フクシン溶液をのせ、芽胞染色と同様のやり方で加温。芽胞染色同様染色液を一回捨て、もう一度加温染色を行うことがあります。
この後の検鏡しますが、初めての人は判りづらいようです。標準菌株を入手して試してみるしかないか・・・判っている人に教わるのが一番なんですが・・・
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オートクレーブ

オートクレーブは3台あって、そのうち平山のものは、温度計もついておらずゼンマイ式のタイマーでしたが使い勝手が良く、結局20年使いました。しかし、ヒンジのボルトが摩耗してきて、とうとうお役御免になりました・・・まだまだ缶体はピカピカだったんだが・・・
最近のものは、色々安全装置が付いていてそれほど危険がなくなりましたが、オートクレーブは、一応労働安全衛生法施行令でいう小型圧力容器ですから、取り扱いにはそれなりの注意が必要です。
とあるメーカーさんの検査室にお邪魔したときの事。若い女性の担当者が、滅菌が終了した寒天培地を取り出そうとしたらいきなり突沸。首から顔にかけて培地を浴びるなんて場面に遭遇した事があります。とにかく水で冷やせと大騒ぎ。当方でも、上記のオートクレーブで滅菌終了後、蓋を開けたらいきなり培地が2メートルほど吹き上がったなんて事が・・・一応蓋には磁石で固定する温度計をつけていて、一定の温度以下になるまで開けるなと言っておいたんだが・・・・理屈がよく判ってないようなのと、オートクレーブに関わる法律を理解してもらえるよう、当方では普通第一種圧力容器取扱作業主任者技能講習を義務教育にしてしまいました。でも、知ってるのと、出来るのとではやはり違う・・・・・
その昔、とあるメーカーで他所からオートクレーブを貰ってきて開設した検査室の担当が、オートクレーブに触れたまま水道の蛇口を回そうとしたら、いきなり体が動かなくなった・・・・感電でした。ヒーターの外側の銅が腐食し、中のニクロム線がむき出しになっていたそうです。
オートクレーブは年に1回の法定点検が定められています。しかし、オートクレーブメーカー・サービス担当によっては使用者による自主点検を嫌うところもあるようです。同業他社で、自分で点検しようとしたら怒られたなんて話も聞きました。まあ、知らない人間が勝手に調整したら怖いわな・・・・当方ではボイラ技師がいるため、自主点検と自前で交換できる程度のパーツの確保は出来ています。

さて・・・滅菌する容器の内容物の量が増えると、滅菌する時間を延長することになっています。で、ダイリューターで使用する5㍑のネジ口瓶にいっぱいの希釈水を入れて滅菌する場合、滅菌にどれくらいの時間が必要か試した事がありました。瓶に5㍑のBCP・ブドウ糖加SCDブイヨンを作り、栄研のテスパーGを3枚ばかり細かく切って入れ、スターラーでしばらく攪拌した後滅菌。オートクレーブはTOMYの BS-325です。これを121℃、時間はまず最初は無謀にも5分・・・・終了後、55℃で培養すると・・・・これはやはり無理でした・・・・しっかりブイヨンが黄変・白濁しました。続いて10分。これは1週間培養しても変化なし。更に15分で試してみると、当然これも生えてきません・・・・おかしい・・・・・・もしかして2Kwのヒーターではショボくて、温度が上がるのに時間がかかり、缶体と希釈水の温度差はそれほどないのかもしれない・・・
とりあえず以上の結果から、5㍑満タンでも121℃20分滅菌すればいいと決めました。希釈水はMRD(Maximum Recovery Diluent 限界復活希釈水!!内容はメルクのマニュアルをご覧ください・・・・
http://www.merck.co.jp/microbiology/index_microbiology.html
)ですから、滅菌不良だと保管中に白濁するので異常が判ります(一回、瓶の亀裂でやっちまった事がありました。結果が出た時「そういえば、ペプトンが変わったから白濁してたと思ったら・・・」)

5㍑の瓶で希釈水を滅菌する時は、蓋にはシリコ栓を使用して、瓶の中には口から入る程度の大きさに割った素焼きの植木鉢を沸石として入れてあります。こうすれば滅菌中に突沸し栓が飛ぶのをかなり防げます。ついでに日油技研のケミカルインジケータは、濡らすと変色がわかりづらいので、試験管に入れシリコ栓をし、オートクレーブ内に水平~倒置状態で入れ、滅菌しています。

インジケーター

こんな状態で滅菌します。

たまに、蒸気は空気より重いと勘違いしている人がいるので、新人さんには乾燥したフラスコ、濡らしたティッシュを入れたフラスコ、横倒しにしたフラスコにそれぞれケミカルインジケータを入れたものを栓をせずに滅菌してもらい、熱の伝わり方を体感してもらっています。

冒頭の平山の後継機種は、同じ平山のHG-50になりました・・・・蓋の開閉の時、思わずサンダーバードのテーマを口ずさんでしまう・・・・・

2007年幕開け

年が明けて通常のサイクルに戻った今週。いきなり全開!!さすがに亥年・・・・

納豆が売場から消え、新聞には納豆メーカーの「生産が追いつきません!!」との社告が・・・「あるある」と「おもいッきり」で納豆の効用が放映されたそうですが・・・・過去何度か経験していますが、キーワードは「ダイエット」と「若返り」。この2つのフレーズで、商品が棚から無くなります。
メーカーさんはキャパオーバーで製造を行っていますが、納品遅れの状態です。こんな時はやはり怖い。清掃不良で混入した干からびた大豆が異物としてクレームになったり、温度・工程管理が不十分になって発酵不良(過多)が発生したり、ファージが発生したりなどなど。ちなみに、糸を引かない納豆は、抗菌剤のような試験を行い、菌が生えないクリアゾーンが発生すればファージ陽性です。

続いて、F家の賞味期限切れの牛乳でのシュークリーム。朝、お詫びも無く、ひとごとみたいな人事総務部長のコメントが報道され、「終わったな・・・・・・」と思ったら、昼頃には洋生菓子の販売中止が決まってしまいました。仕組みや手順、個人の素養ではなく、事実を企業が隠蔽しようとした事が問題になってしまったようです。
やはり、フランチャイズだけを相手に商売をしている工場では牽制機能が働かないんでしょうか・・・・その昔、同様にフランチャイズがメインの洋生のメーカーで、ひどい検査結果の工場に行った時は・・・・・工事やってる脇で、ケーキ作ってんじゃねーよ!!品管もお話にならないし・・・・商品を止めたら、売れていたもんだから店から恨まれた・・・・・・
量販で売られているF家の菓子・飲料・アイスを製造している工場・OEMの工場には何箇所か行った事がありますが、問題となるような所はありませんでした。実際、F家の商品でクレームの経験はありません。量販のバイヤー・品管を始め、場合によってはコンサルタントの導入・効果的な活用など、外部の人間が入って問題点の改善・レベルの向上を要請するからでしょう。
しかし、周りの40歳以上の人、特に女性にはF家に対して何かしらの思い入れがあることを知りました。この件で盛り上がること・・・・・個人的には、ホームパイと千歳飴の白は無くなってしまうと困る・・・

翌日には宮崎で鳥インフルエンザ。鳥インフルエンザがアジアで猛威をふるい始めたとき、状況を察した当時の卵のバイヤーが「卵のバイヤーやめたい・・・やめたい・・・・」その後、願いがかなって昨年別の部門に・・・今頃鶏関係のバイヤーさんは、変化する状況に対し、現地や、各生産者の対策・対応の情報収集、それを受けて自分のところではどうするかなどで大忙しでしょう・・・・・鳥インフルエンザは人への感染も危惧されているので、このまま収束してくれればと思います。

ブドウ球菌

更新が遅くなって失礼しました。元旦の店はヒマだろうから、ゲームボーイでも持っていってヒマつぶしするかと思ったら・・・とんでもない・・・こんなに禁煙したのはグアムに行ったとき以来だ・・・未だに足が筋肉痛。昨日まで仕事でありました。これが最近の小売業・・・・
で、今回はブ菌です。いれば簡単に出る・・・・ような菌ですが・・・・・
通常は、BCP加食塩卵に検液を塗抹、MPNや増菌をする時にはFDA方式で、10%塩化ナトリウム・1%ピルビン酸ナトリウム添加のトリプチケースソイブロス、ぐっちゃぐちゃに腐敗して、妨害菌が多そうな時にはGIOLITTI-CANTONIブロスを使用しています.
緊急事態にはBAIRD-PARKERを使用していましたが、これも36時間以上培養してやったほうがはっきり判るような感じです。酵素基質培地が発売されてからは、そちらを使っていますが・・・・高い・・・・以前、酵素基質培地を自家調整しようとして、酵素を発注したら、翌日業者さんから電話があり「1グラム8万円ですけど・・・どうしますか?」慌てて発注を取り消し・・・・酵素自体が高いのと、加熱で分解される分、多めに加えなければならないため、培地自体の価格が高くなるとのこと。しかし、24時間で結果が判るのは魅力的です。迅速に試験結果を出し、現場の管理に生かさなければならない製造工場では利用価値が高いかもしれません。
で、更に緊急事態には、直接食品からエンテロトキシンの試験を行っています。
当方では、通常は平板に生えた培地をもう一度食塩卵で分離培養、更にTSA斜面で一晩培養し、栄研のPSラテックスで確認します。食塩卵から直接PSラテックスで凝集を見ると自発凝集みたいになるので要注意。一時期、ブドウ球菌でなくとも自発凝集すると、同業他社の間で話題になりました。
急ぎの場合は平板に生えたコロニーをそのまま家兎プラズマへ。スライド法が短時間で簡単ですが、これも菌がうまく溶けてくれないので試験管法でおこないます。プラズマ0.5mlに1コロニー入れてやれば通常3時間程度で凝固してくれますが、凝固が遅い時には3時間おきに観察しながら更に一晩・・・・まあ、これは滅多にありません。
余程のことがないと、これ以上の確認試験を行うことはありません・・・・・昔は、いろんなマニュアル、参考書に出ていた方法を「これでもかっ!」というくらいやってましたが・・・・
卵黄加培地では、特に水産・水産加工品から卵黄反応陽性、マンニット非分解のグラム陰性菌が良く出てきますが、平板上で見分けはつくでしょう。

ブドウ球菌

新人さんの画線です。失敗すると、コロニーが全部繋がってしまう・・・・・・

昔は、この後にコアグラーゼ型を見ていたこともありましたが、ブドウ球菌で大騒ぎする事も無くなって、最近当方では廃れた試験法になってしまいました・・・・そういえば、雪の牛乳の時には、検体を濃縮してエンテロトキシンの試験をやったような・・・・

これも昔の話。強烈な嘔吐の申し出で持ち込まれた複数商品の中に、当方の店舗の対面の商売敵の商品が・・・・この商品を試験しても、結果は外に出すわけに行かないので拒否すると(営業妨害になるわな)エラい人からの業務命令でやることに・・・サンプリングした残りは、そのまま外注へ検査に出しました。二日後、その商売敵の商品がヒット。生えてきたコロニーはCW寒天平板上のウエルシュ菌状態・・・・で、でかい・・・・やっぱり食中毒を起こす株は違うと感動しました。これで、外注の検査結果が出てきたら、エライ人はどうするの?とワクワクしてたら、結果は・・・・まあ、別の機会に・・・・・・・



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