小売業の品管
昔あったこと、いまやってること、その他どうでもいいようなことを・・・・・

カレンダー

11 | 2006/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -



プロフィール

kumamusiです。 某小売業で、品質管理をやってます。 コメント、リンク歓迎です。

kumamusi

Author:kumamusi



最近の記事



カテゴリー



リンク



最近のコメント



月別アーカイブ



FC2カウンター



最近のトラックバック



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


卵黄加寒天

自分のところでは当たり前と思っていても、他から見るとなんか変って所はありますよね。
それぞれの検査施設で最もやりやすい形で作業が組み立てられていると思いますが…・
で、当方での卵黄加培地の作り方です。
使用している卵黄加培地は、ブ菌用に日水の食塩卵、セレウス菌はメルクのMYPです(ポリミキシン入りと無しがあるので注意)。昔、ブ菌用にはMSEYを自家調整してましたが(だって、ほとんど塩じゃん・・・)しばらく検査から離れたら、いつの間にか食塩卵に変わっていました。後任が培地の自家調整ができなかったのと、MYPとMSEYの区別がつかなかったらしい・・・・・pH調整をかっちり行えば、見分けは簡単なんだが・・・・・食塩卵は糖の分解を見るためと、他の培地と間違えないよう、BCPを添加しています。
普通であれば、生食水に溶かした卵黄液を加えることになっており、MYPは1000ml分の量を900mlに溶解・滅菌後、100mlの卵黄液を加えるとなっています。
少量の培地を作成するならこのやり方でしょうが、大量に消費する当方では…・
500mlのフラスコに400ml分の培地を400mlの精製水に溶かします。フラスコにはスターラーの回転子を入れておきます。これを15分ほど静置後、指示薬を加えたり、pHを調整し滅菌します。

pH調整

1mol水酸化ナトリウムや塩酸を加え、pH調整します。

滅菌終了後、ウォーターバスで50℃に冷却します。この間に、卵をエタノールに漬けておきます。10分も漬ければ十分か…・しばらく漬けておくと、目に見えないひびが浮き上がってきますので、これは除去。昔はアルコール綿(アル綿とかガリとかいうところも…)に載せて乾燥させていましたが、今はアルコールを噴霧した試験管立てに載せて乾燥させています。
培地が冷めたら、ウォータバスから取り出しスターラーに載せ、泡立たない程度に攪拌。手をエタノールで消毒した後、割卵し、黄身だけを殻の中に残すよう白身を捨て、有柄針を使用し、卵黄膜を除きます(うまくできない人は、黄身を滅菌した100mlビーカーに入れて卵黄膜を除いています)

卵黄膜


卵黄膜を除いたら…

卵黄添加

スターラーで攪拌している培地へ…・

400mlあたり卵黄を1個加え、良く攪拌し、シャーレに分注します。攪拌の勢いがないと、部分的に寒天が固まってしまう事があるので注意してください。
…・その昔、MYPを作るたびに、セレウスをコンタミさせる職員がいました…・なぜだ??・・・・1年でとうとう別の職種に……・

ついでに、緊急事態でのTCBS…・・
選択性の強力なTCBSで使えるワザです。培地が足りなくなった場合、蒸し器や湯煎、電子レンジで培地を溶解。…・スターラーの回転子を入れたままチンすると、磁力がなくなってしまう…・電子レンジでの加温溶解を嫌う人もいますが、クロモアガーには電子レンジでの溶解法の記載があるので、気にせず電子レンジを使っています。しかし、通常は蒸し器か…・
培地が溶けきったら、軍手の2枚重ねでフラスコを持って、アツアツのまま培地を分注し、蓋をせず実験台の上に広げ、そのまま固まるまで待ちます。固まったら蓋をして出来上がり。無菌的に行う必要はありません。エーゼの滑りが若干よくありませんが、コンタミもなく使えます。

おまけで、クロストリジア測定用培地…・・
栄研マニュアルに出ているやり方ですが、知らないところが多く、教えると感動されてしまう…・
パウチ袋に10mlの検液と15mlの培地を入れ混釈しますが、ピペットを使って培地を分注すると、ピペットの中で培地が固まってきます。
そこで、加温溶解した培地を試験管に分注し(使用時、試験管に若干残るので、多めに17~18ml分注しています)滅菌。そのまま保存しておいて、使用前に加温溶解し、ウォーターバスの中で保温します。検液をパウチ袋に入れたら、試験管1本分の培地をそのまま入れてやります。

というわけで、稼ぎ時であり緊張する年末・・・・過去、いきなり伊達巻でカビが生えていたとのクレーム百件以上の規模で発生したりなどなど・・・しかし今の時点では何もなく、良い新年を迎えられそうです。
新年は・・・やはり小売業。元日からお店のお手伝い・・・(^_^;)
それでは皆さん、良いお年を!
スポンサーサイト

賞味期限 求め方

まず、エクセルで、[ツール]→[アドイン]から、[分析ツール]にチェックを入れておきましょう。
例えば、一般生菌数で賞味期限を決める場合、保存検査の結果をエクセルのワークシートに以下のように入力します。慣れてきたら、自分の好きなパターンで入力してください。
<300とか、0では処理できなくなるので、実数を入力、0の場合は1を入力しておきます。


seet1


続いて、菌数を対数変換します。これをやらないと、後が面倒…
関数からLOG10を選択し、変換してやります。

seet2


これを元に散布図を作ります。

seet3


この部分を指定して、グラフウィザードから散布図を作ります。

グラフ1


この分散が、なんとなく右上がりではなく、均一に分散しているようであれば(日数と菌数に相関がないようであれば)賞味期限以前の問題で、工場の衛生管理を徹底的に見直します。
うまいこと相関があるようであれば、プロットされた点のどれでもかまいませんから、右クリックして、[近似曲線の追加]→[線形近似]を選択します。

グラフ2


すると、以下のように線が引かれます。

グラフ3


例えばこの食品の生菌数の基準が1,000,000cfu/gだった場合、y軸の6(10の6乗)と近似曲線の交点のx軸の値(この場合およそ13日)が基準を超える日です。
これを数式で表したい場合は、[ツール]→[分析ツール]→[回帰分析]を使用します。

seet5


入力y範囲には菌数を、入力x範囲には日数を指定します。

seet6


有意水準を変更したい場合は、有意水準にチェックを入れて、数値を入力します。通常ここは95%のまま、基準を超えることが許されない場合は…・3σでも入力しましょうか…
で、OKとすると、以下のワークシートが追加されます。

seet7


で、菌数yと保存日数xの関係は
y=[黄色のセル]x+[水色のセル]
菌数のばらつきは
上限
y=[黄色のセル]x+[緑色のセル]
下限
y=[黄色のセル]x+[ピンクのセル]
となります。
これをグラフにすると、以下のようになります。

グラフ4


これを式にすると
y=[黄色のセル]x+[水色のセル]±[緑色のセルと水色のセルの差]

通常、当方では通常、上限値の0.7~0.8を賞味期限に設定しています。
…・・「この商品の賞味期限は、95%の確率で、○日です」というと、かっこいいかもしれない…・・

ただし、ボイル殺菌した物や、当初は腸内細菌が主要菌叢で、後に乳酸菌が主要になる物など、菌数の立ち上がりがモタつくことがあるので、グラフを書いておかしい部分があったら、その部分は棄却したほうがいいかもしれません。


保存試験

生肉、特に牛のスライスや細切れなど、10℃で保存しておくと一晩で結構変色しますが、これが8℃位まで温度が下がれば2晩くらい大丈夫で、更に温度が下がれば加速度的に保存期間は延びるような感じです。
当方では、食品の賞味・消費期限を決めるとき、微生物がそれを決定するものは、数ロットで検査を行い、回帰を求め、菌数が自主基準に達した日数×0.7~0.8としています。
賞味・消費期限は上記のように保存温度に大きく左右される為、その試験はどのような条件で保存したのか記録をしっかり残すようにしています。その昔、日持ちしないゆで麺のメーカーさんの品管と話したとき「ウチでは、10℃きっかりで保存して試験しています」というと・・・「そりゃ~もたんわ!!」・・・結局、この商品は取引ご遠慮いただきました・・・・

インキュベータは、容量が130㍑、250㍑、400㍑のものを使用していますが、容量が大きいほうが温度が安定しています。特に夏場は容量の大きなものは10℃近辺で1℃以下の温度のブレで済みますが、容量が小さいと3℃程度温度が上下します。また、日立とサンヨーのインキュベータを使用していますが、サンヨーのほうが温度のブレが少ない・・・しかし、当方近辺では、サービスは日立のほうが優れている・・・一長一短・・・これにおんどとりRTR-71をセット。これは年に一回、jcssのロゴ入り校正証明書付標準温度計で校正を行っていましたが・・・・その後、作業の大変さに外注してしまいました・・・この標準温度計も3年に一度校正を行っていますが・・・・6万かかる・・・・。
おんどとりのセンサーの位置が悩ましく、上中下段につけられればいいんですが、管理が大変なのでやめた・・・・中段付近に設置しました。
データは定期的にパソコンで吸い上げています。それとは別に、全てのインキュベータ、恒温水槽は朝夕に目視で温度をチェックし、記録しています。
商品を保存するときは、温度がブレてもその商品の表示にある温度を上回らないよう(ブレの上限が保存温度-0.1℃になるよう設定しています)インキュベータを調整します。

さて、そのようにして行う保存試験。結構メーカーさんで行う検査と差が出るようです。
なにしろ、こちらはこちらの結果で対応することになり、賞味期限の短縮、工程の改善、場合によっては商品・メーカーの差し替えが発生する事になるので、検査結果にはしっかりした根拠・記録が必要になります。
試験方法についての問い合わせもあり、中には「どんな検査しとるんじゃゴルァ!!」ってな感じで(言葉に出さなくとも・・・・)乗り込んできた大手メーカーさんもいましたが、温度の記録チャートを示し、温度計や秤のトレーサビリティー、FEPASや秦野研究所での検査担当の技能試験、標品(って、バイオロジカルインジケーターですけど・・・)を使用しての試験結果の評価などなどお話しすると・・・・今のところ、いい形で納得してもらっています。

予測微生物モデル

そろそろ、おせち料理の季節です。
以前、大手量販の品管の方から、「商品数が多く、時間も限られていて検査をやってられないので、おせちの賞味期限を決めるのはプログラム使ってます。塩分を入れると値が出て、実際の保存検査と似たような値なんですよー」と聞きました。これは昔、グンゼ産業(今はGSIクレオスと社名変更)から販売されていた英国農漁業食糧省(当時)が開発したFood MicroModelのことでした。これとは別に、米国農務省の、Pathogen Modeling Programというのがあります。これは食中毒菌対象で、菌の増加や殺菌時の菌の減少をシミュレーションする事が出来ます。こちらはタダ・・・・
それからしばらくして、たしか厚生労働省関連のサイトで、これらのデータベースを統合したとの記事を見ました。これがComBaseでした。

ComBase
http://www.combase.cc/default.html

使い方は、財団法人食品産業センターのHACCP関連情報データベースのサイトに詳しく出ています(最近、ComBaseの操作法がリニューアルされたようです)

http://www.shokusan.or.jp/haccp/

その他、予測微生物モデルがいくつか掲載されていますのでご活用ください・・

当方では、商品担当からの要望で、充填や保存条件をいくつか試したいなんてときに使用したり、検査で“あわわ~っ!”な結果が出たときに使用しています。

パラメーターとして塩分、又は水分活性を入力したほうが実際に近い値が出るようなので、きわどい食品では水分活性を測定したほうがいいかもしれません。

追加・修正

温度計
JCSSの証明書付き温度計は、80,000円以上と書いていて、確かに8万以上なんですが・・・・・何気に見つけた当時の資料によると・・・・12万でした・・・・


再び牛乳
Pseudomonas fluorescens は、35℃で生えてこないものがあります。というか生えてこないと思ったほうがいいです。
苦い牛乳のときは、クレーム現品を35℃と28℃で試験しましたが、35℃培養では48時間培養で<300というか0、28℃では一夜にして8乗・・・・

ビブリオの確認試験

規格基準はあるものの、冬場は東南アジアからの輸入ものを除いてビブリオの試験はサボっています。夏場になると、体制補強が必要なくらい気合をいれてやっていますが・・・
で、ビブリオの確認試験です。
たまにしか出てこないようだったら簡易キットを使えば十分ですが、増菌したりMPNをやると、さあ大変。また標的は腸炎ビブリオだけでなく、病原性のビブリオということにしていますから、更に大変・・・・しかし、腸炎ビブリオの確認手順で他の病原ビブリオも同時に確認できますので、特別何かするということはありません。
確認に使用する培地は、最終塩分濃度を1%にしたTSI、LIM、VP、TSA斜面、0・8・10%耐塩性試験用培地です。対塩性試験用培地以外は特にビブリオ用というわけではなく、サルモネラなど他の菌の確認にも使用しています。
耐塩性試験には1%トリプチケースペプトン水、又はDIFCOのニュートリエントブロスを使っています。今からふた昔ほど前、研修で耐塩性試験を教わったとき「ペプトンは国産のものを使うと、生えるものも生えなくなる」と言われました。確かに、当時国産のペプトンでペプトン水を作り保存しておくと、なんか沈殿物が発生した・・・・・今はどうなんだろ?
これで無塩と8%と10%にNaClを加えたものをつくり、8%10%はBCP、フェノールレッドを加え着色しています。pHの調整は特にしていません。ペプトン水のほうが着色したとき綺麗ですが、ニュートリエントブロスの方が8%で腸炎ビブリオの生え方がいいような・・・・・って、気のせいか・・・

この培地は、その昔は250mlのバイアル瓶に作っておいて、使用時に滅菌試験管に無菌的に分注していましたが、この無菌操作を出来る担当がいなくなったことと(バーナーの火で無菌操作を行います。初めての人は度胸がいる)数も増えてきたので、シーズン中は小試験管にまとめて作っておき、オフシーズンにはネジ口試験管に作って冷蔵保管しています(大きな声ではいえないが・・・・1年は大丈夫・・・)

平板上にコロニーが出てきたら、基本は5個、緑と黄色のコロニーが出たら、それぞれ5個ずつ拾うようにしています。
判定は、以前、某衛生研究所で頂いたフローに従い、最終的に生化学性状が一致しているかを見ます。

ビブリオフロー


しかし、リジンは明らかに陰性の物は判るが陽性が良く判断できない・・・・というわけで、一時期メーラーの培地を使用していましたが、BBLの100gの容量のものが製造中止となり、その後は自家調整・・・・・更にその後はリジン陽性であれば病原ビブリオであるといったところまで絞込み、簡易キットを使用しています。
ついでに、Vibrio cholerae はTSI斜面上部を赤変させるものがあったり、リジンは明らかに陰性でなければ陽性とするなどなど・・・・
オキシダーゼは、滅菌した爪楊枝ではなく、滅菌したマイクロピペットのイエローチップか、1000μのロングチップが便利です。手元にありましたらお試しください・・・・



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。