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放射温度計
わが社では結構な数の放射温度計を使用しています。放射温度計は、大変便利なものですね。食品に接触することなく温度を測定することができます。しかし、原理を知らないと・・・・・たまに、工場から放射温度計を校正してくれと言われることがあります。そんな事を言ってくるのは今まで話したことがない人だな・・・・・・皆さん室温を測定するのに壁(ピカピカの総ステンです)にでも向けて放射温度計を使用したんかい・・・・・
校正を頼んでくる人には立会いをお願いして、まずステンレスのヤカンに水を少量入れ数十秒沸騰させヤカンの表面に触ってもらいます。「すげー熱いから!ヤケドするから軽く触って!何度くらいあると思う??」と聞くと、通常、判りませんとの返事が返ってきます。まあ、瞬間的にしか触れないので80℃以上あるでしょう。 続いて、放射温度計でヤカン表面の温度を測ってもらうと・・・・わが社のヤカンは安定して40℃程度を表示します。「40℃は、ぬるめの風呂の温度だよね。ピカピカのステンレスだと、裏からバーナーで焙っていてもこんな温度しか表示しないんだよ・・・・・」ほとんどの人はこれで驚きます。 そこから放射温度計の原理と、測定する対象物によって放射率が異なることをお話します。外装のフィルムや包材表面の結露によって放射率が変わってくる、商品を常温に持ってくると結構短時間で表面温度が上がってしまうなどなど・・・・ まあ、普通の有機物ではそんなに温度は狂うことはありませんが、変な使い方をされると困ってしまう・・・・・
しかし、冷凍庫のステンレス製壁面やなんかを測定して、なんかおかしいと思ってくれる人はありがたい。そのように思わない人を焙りだして教育してやらないと・・・・
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検体採取
昔は、なんにでも味の素を使って、漬物やなんかにシャリシャリするほどかけたもんです。化学調味料と呼ばれなんかカッコよかったし(今はうま味調味料ですね)食べると頭がよくなるなんて言われていた時代もあったりして・・・・それが一人暮らしを始めたころから使わなくなって、ここ数十年縁がありませんでした。しかし・・・・・せがれが中国で味の素を覚えてきた・・・・・で、久々に使ってみると、反則みたいに何でも旨くなる・・・そして、お袋の味は味の素の味と気付いてしまった・・・・・
 石油から作られていたというのは都市伝説と思っていたら、なんだか国会でも特別委員会で取り上げられていたりして・・・・・
微生物検査の為のサンプリング(というか採取)は、今までだと例えば加熱済みの冷凍シュウマイなど菌の分布が均一と考えられるものは適当に、握り寿司などネタとシャリの菌数が明らかに違うと考えられるものについてはサンプリングの量がそれぞれ製品の割合と同じになるように、保存したウィンナーなど表面の菌数にムラがあるような場合は全体を細切し均一になるよう採取していました。 しかし、原料の検査を行うようになると、これがなかなか悩ましい。例えば部分肉など、昔、と場の衛生管理があまりよくなかった時代、汚れたナイフで放血を行うと傷口の汚れが血液とともに体中を回って肉から菌が出てくるなんて事があったらしいですが、今は格段に管理がよくなっているので、肉自体は無菌で、汚染はほぼ表面だけです。この為、大きな肉の塊を検査するときは表面のふき取りを行えば十分と思うのですが、わが社は表面を削るようにして検体を採取しています。となると、削る厚さで菌数は変わってくる・・・・・丸の大きな魚なんかは、体表を殺菌した後、コルクポーラーで丸く抜くなんていう採取の方法もありますが、これをやると現場から怒られるだろうな・・・・・ まあ、今後の検討課題ということで・・・・・・
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商売繁盛
また今年の夏も商売繁盛・・・・ 更に、原油価格の高騰、穀物相場の上昇で思わぬところで影響が出てきています。中国産ギョウザのおかげで国産の畜産品の需要が逼迫しているところに追い討ちをかけるような感じで、値上げは当然のことながら、原料の手配にまで支障が出てきました。特に挽肉の原料が足りない・・・・今までお付き合いのない所から原料を仕入れたり、いつのまにか豚の大貫を使っていたりなどなど・・・・ 大貫は蓄肉臭がきついので要注意です。それよりも、今までお付き合いのなかった所からかき集めるようにして原料を手配しているからさあ大変。 挽肉には、枝肉から製品になるまでの端材が原料の一部として使用されますが、枝肉の表面には畜毛やゴミが付着していたり、また、切り落とされた部分の取り扱いも結構いい加減だったりします。そんなことから、原料の検品や衛生的な取り扱いができるよう改善を行なってきましたが、それができてないと思われるものが入ってきたわけです。 で、いきなり金属の異物混入が多発。紛れ込んでいた金属片がバラバラに粉砕されて金探が鳴りまくり・・・・・・・磁性の弱いものだと金探で取りきれるものではないので前後の商品は廃棄。当然機械を止めて中に残っている肉は廃棄、更に機械の洗浄、点検を行うので現場は大変・・・・ 結局、廃棄する金額も馬鹿にならず、そんな原料を使用して商品を製造するのはいかがなものかとのことで、原料の手配がつかない場合は欠品やむなしとの結果になりました。
まあ、なんかあって大騒ぎになるより、懸命な判断と思います。
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検査機関いろいろ・・
ブドウ球菌のコアグラーゼ試験です。

左がブランクで、右が菌を植えたものです。スピッツ管を横にして培養しました。
ギョーザ騒ぎの時、クレームで必要と思われるものは農薬の一斉分析に出そうとの話になりました。しかし、厚生労働省の登録検査機関では高すぎる・・・・そこで、一斉分析を安くやってくれるところを探してお願いすることにしました。まあ登録検査機関でなくとも、「変な味がするので農薬が入ってないか調べてください」みたいなクレームでは「検査しました」といえば納得してくれるだろうし、本当にヤバげなものは登録検査機関にお願いしていました。でも、どんな食品でも検査料金が一緒というのもなんだか・・食品によって前処理の方法は違うだろうに・・・・その検査機関では微生物検査も同時にやってくれるので、農薬と同時に微生物試験が必要な場合、一緒にやってもらうようにしました。 で、検査結果が戻ってくると、普段検査を行わない皆さんは大騒ぎ・・・・微生物の検査結果が悪すぎる・・・・って、こちらにしてみると、こんなもんだろうといった値なんですが、製造時未加熱・加熱後摂取の冷食から大腸菌群が出て焦っている・・・・ しかし、複数のレトルト食品でカビや生菌数が陽性との結果が出たので、試験法や精度管理の方法を厳しく問い詰めると、いきなり「試験法に未熟な部分があったと思われるので、その部分を削除して報告書を再提出させて下さい」とのお詫びが・・・・
以前保健所にいて、現在はコンサルタントなどをやっている人に聞くと、行政では登録検査機関以外での試験結果は「ふ〜ん…そうですか…・」程度の扱いとの事。また、特に検便は、行政から認定を受けている検査機関の結果でないと、信用してもらえないようです。「1枚の培地に複数の検体を塗抹しているところもあるので、値段は高いですけど認定を受けているところで検査したほうがいいですよ」…・確かに値段を見ると、どんな検査やってんだといったところもあるし、以前総務課にいた職員は昔そんなところでバイトをしていたそうで「素人が検査してるんだぜ〜…」と、検便はしっかりしたところに頼んでいました。
クレーム品を検査する場合、某登録検査機関を利用しています。ここは、余計なものが出てほしくない時利用する習わしになっています。まあ、通常クレーム処理では何も出ない方が嬉しいので普段はこちらばかり。自前で検査した結果のウラを取ったり、メーカーさんに改善を要請する場合は別の検査機関です。同業他社の話でも、やはり登録検査機関でも出てくる数字が違うので、検査機関をそれぞれランク付をしているようです。 以前、大手の水産メーカーさんが、いろんな量販へ提出する為の検査結果を見せてくれたことがあります。全国の営業所が地元の指定検査機関に検査に出すような感じでした。主に魚の切り身の類いですが、何度検査しても<300の所もあれば、3乗4乗出る所もあったり・・・個人的にはこっちのほうが常識的だわな・・・・
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筍水煮
数年前、物流センターより「筍の水煮が膨れてる!!」との連絡がありました。膨張しているものは除去して仕分ければいいので対応はそれほど急いでないようでしたが、なんとなく興味があったので、速攻で物流センターに回収に行きました。 正常品であれば真空パックされた筍の水煮なんですが、問題の商品はパンパンに膨張し、筍はゲル状というかゲロ状・・・・・・ドロドロに溶けていました。 筍に生える菌なので、それほど栄養要求も厳しくないだろうということで、適当な培地に植え嫌気・好気で培養。ついでに正常品を滅菌ビーカーに入れ、検液をたらして嫌気ジャーに入れて培養。再現実験です。 翌日見てみると、平板は嫌気・好気ともなんか生えてて、筍は・・・・・筍の形をしたプルプルしたゲルに変わっているよ・・・・・ 同定すると、Bacillus maceransでした。 取れた菌は、例えば漬物などの異物混入のとき、セルロースを溶かすのに使えるかもしれないとのことで、某所にしっかり保存してあります。 で、これを作っている工場は・・・・筍の産地にある古い工場で、筍をパックした後、でかいボイル槽を流して二次殺菌する工程でしたが、中の温度を計る習慣がなかったようでありました(~_~;)
ついでに、ポツポツとクレームが発生する餃子の原料調査で肉の工場を点検した時、そこでは豚のカシラから肉を取っていました。そのことを職場で話すと、ある担当者が「そぉかぁ〜〜!!判った!!」・・・・過去、そのメーカーでは餃子の中に歯が入っていたクレームがあったとの事。当時はありえないこととして原因不明で処理されたそうですが、ベンダーの言うことを簡単に信じてはいけないという一件でした。
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